これからの地域医療で求められるもの

地域医療の問題はさまざまな角度から改善がはかられてきていますが、本質的に改善されるまではまだまだ様々な壁が待ち構えているように思えます。まず、私が大きく思っていることは、地域医療と交通の問題です。私の田舎がある街は、面積が名古屋市ほどありますが人口が2万3千人しかいません。この街には県立の総合病院が一か所あり、地域医療を支えています。しかしながらこの病院へ行くための公共交通機関は、日に数本のバスしかありません。そうなると基本的には車で通院する必要がありますが、通常の家庭では2、3台の車を持っていることから、家族の運転による通院に頼らざるを得ない状況です。しかしながら、老人家庭の核家族化が急速に進んでいるため、この総合病院に通えない人が出てきています。ところが、新たな産業もない財政は底をついておりこれに対する対応はお手上げの状況が続いています。基本的には各集落にある医療機関に頼らざるを得ないのですが、必ずしも歩いて行ける距離にあるわけでもなく、街のお年寄りにとっては、医者がよいが大きな課題になってしまっています。これを克服するのは、医者を増やすのではなく、各集落からこの総合病院にだれでも通えるようにしてやればよいのですが、名古屋市ほどの面積の街にそれをいきわたらせようとすると、莫大な金額がかかります。住民あたりの医師の数はきっと都市圏に比較して遜色ない水準にあり、設備も充実していると思合われるのですが、ただお金だけの問題である交通の便が解消できないとは悔しい思いさえします。

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